2022.11.24
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プラスチックの豆知識 温度変化でどのくらい伸び縮みするのか? ~線膨張係数編~
皆様こんにちは!
株式会社マテック セールスアドバイザー課です。
弊社では年間を通して、工場内の設定温度を 23℃±2℃に設定しております。
お客様からの樹脂の伸び縮み(線膨張係数)に関するお問合せについて実際に温度変化による寸法の変化がどのくらい起きているのか
超高分子量ポリエチレン 5mm 50×600 を使って調べてみました。
600 幅の伸縮をデジタルノギスで計測します。【計測工具:ミツトヨ製 CD-60C】

カット直後の計測値です。


続いて室温を上げて計測してみました。

最後に温度を下げて測定してみました。

検証 | 室温 | 表面温度 | 寸法 | 温度差 | 伸縮値 | 線膨張 |
1 | 23.4 | 23.3 | 600.02 | ― | ― | ― |
2 | 28.7 | 28.8 | 600.94 | 5.5 | 0.92 | 0.66 |
3 | 19.1 | 19.2 | 599.79 | 9.6 | 1.15 | 1.152 |
では この検証結果を『線膨張係数計算式』に当てはめてみましょう。
超高分子量ポリエチレン【線膨張係数〔20×10-5/℃〕】

温度が下がっているとき(温度差00℃) 600×00×20×0.00001=00 ㎜
温度が上がった時(温度差00℃) 600×00×20×0.00001=00 ㎜
弊社では、納品前に品質管理課で寸法チェックをして納品させて頂いておりますが、寸法公差が外れる要因として、温度変化が影響している可能性が考えられます。
そのような現象が起きた場合は、今回の検証結果を参考にして頂き商品温度や環境温度の調整をお試しください。